先日速報値を発表させて頂いた米国の6月雇用統計数と米国CPI!
発表された結果は変わらないのですが、
もう少し詳細な数値を調べてみましたのでアップデートしていきたいと思います!
記事の内容に関して重複する内容もありますが参考までに見て頂けると嬉しいです。
▽2022年6月のCPIと雇用統計
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2022年6月のCPIは9.1%!40年ぶりの高水準
安倍元総理の襲撃事件。非常に残念でなりません。 心よりご冥福をお祈りいたします。 猿安らかに眠ってください。 安倍さ ...
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ただ、高いインフレと強い雇用統計の数値を確認すると「金利はどんどん上昇する」事がわかります。
インフレを抑えるための金融引締めにいたっては、
先月同様0.75%の上昇で留まるのか、噂されている1.00%の上昇になるのかに注目です!
この記事のポイント
先週発表された米国市場にとって重要な数値である「CPI」「新規雇用者数」、発表された数値はどのような内容だったのか紐解いていきたいとおもいます
6月のCPIは前年同月比9.1%上昇、コア指数は5.9%に鈍化
すでに、様々なところでニュースになっておりますのでご存じだと思いますが、
改めて、今回発表された消費者物価指数(CPI)をお伝えします。
- 消費者物価指数:9.1%上昇(予想:8.8%)
- コア指数:5.9%上昇(予想:5.7%)
コア指数とは?
消費者物価指数から、変動の大きいエネルギーと食料品を除いた指数のことを指します。
CPI全体の指数としては、1981年11月の9.6%以来の9%台を記録した一方、
コア指数は5.9%上昇したものの、3ヶ月連続で減少しているため、
確かにインフレは高い数値を維持しているものの、少し安心できる要素も増えてきたことが分かります。
書飛車物価指数を月毎のグラフにすると以下のような形になります。
品目別にみていきましょう!
品目別上昇率
- 食料品:10.4%上昇(前月10.1%上昇)
- 家庭用食品:12.2%上昇(前月11.9%上昇)
- ガソリン:59.9%上昇(前月48.7%上昇)
- 中古車:7.1%上昇(前月:16.1%上昇)
- 新車:11.4%上昇(前月:12.6%上昇)
- 住居費:5.6%上昇(前月:5.5%上昇)
- 航空運賃:34.1%上昇(前月:37.8%上昇)
前月の上昇率と比べると、「食料品」「家庭用食品」「ガソリン」は、2桁(10%以上)の上昇という高い上昇率を継続しておりますが、特にガソリン価格は大きな上昇となりました!
今回の数値を確認すると、市場予想より強い内容が示され、
あらためて物価上昇・受給圧迫が示された結果となったことで、7月26日・27日に開催するFOMCでは、
0.75%もしくは1.00%の引き上げを行う可能性がでてきました!
堅調で強い数値を見せた米国雇用統計
米国の6月の非農業部門雇用者数は前月から大幅な上昇となりました。
6月雇用者数:37万2.000人増加(予想:25万人)
雇用者数(就業者数)はいまだに高い数値を維持しております。
失業率は4ヶ月連続で3.6%(市場予想と同じ)結果となりました。
人件費高騰の基準となる平均時給は32.08ドル(前月:31.98ドル)となり、前月と比較すると若干鈍化した形となり、
業種別にみた雇用者数は全てのセクターで増えた形となってます。
各業種の雇用者数
- 製造業:2万9.000人増
- 建設業:1万3.000人増
- サービス部門:33万3.000人増
- 教育・医療部門:9万6.000人増
- 対事業所サービス:7万4.000人増
- 娯楽・接客業:6万7.000人増
- 運輸・倉庫業:3万6.000人増
- 小売業:1万5.000人増
ほぼ全ての業種で雇用者数が増加となった事で、
いまだアメリカの経済は「強い」という事が分かる結果となりました。
しかし、一部心配な点としては、「テック企業の雇用解雇」のニュース。
高まる景気の先行き不透明感を背景に、テック企業を中心に雇用の動きが加速しております。
既に新規雇用停止・レイオフ・従業員削減のニュースが出た企業としては、
- META
- テスラ
- Amazon
- ウーバーテクノロジーズ
など、米国を代表するテック企業がすでに動きだしをしております!
労働環境は引き続き強い数字を示せているのも、今だけのような気ががしますので、
パウエル議長率いるFOMCは、経済が強いとされる今のうちに利上げを押し上げ、
インフレを抑え込む必要性があるのではないかと考えております!
今月末のFOMCでの利上げ上昇率はどの程度になるのか?
さて、高いインフレと強い雇用(経済)であることが分かった、今回の指数。
気になるところは、7月26日~27日に開催されるFOMCでの金利上昇。
CPI発表前までは、0.5%か0.75%の金利上昇と言われておりましたが、
今回の発表を受け挙がってきたのは、0.75%もしくは1.00%の金利上昇となりました!!
しかし、15日のFRB当局者の発言に加え、消費者のインフレ見通し改善を示唆する経済指標などを受け、1.00%の利上げの緊急性は幾分低下したと言われております!
セントルイス地区連銀のブラード総裁の発言によると、
年末までに政策金利を3.75─4.00%の範囲に設定すべき
といった指摘がありました!
当初、FRBは9月までに急速な利上げを行い、徐々に緩和させていくと予想されておりましたが、
今回の発言では、年後半にやや積極的な方針を示さざるを得ないといった発言となりました!
たしかに、0.75%の利上げでも歴史的な金利上昇なのに、1.00%の金利上昇となると市場が想像できない上昇率となりますね!
FRBは米国市場または世界市場に混乱を起こさないためにも、0.75%の利上げを着実に行っていくということが予想されそうですね。