今週はじめに、お伝えしたとおり、今週は「米国の小売」に注目とお伝えしておりました!
- 小売大手企業の決算発表
- 米国 小売 売上高
など、米国の消費者動向をはじめ、米国の経済状況もわかる指標となります。
今の株式市場のポイント
今の株式市場にとって「経済指標は悪い数字が出てほしい」と思う反面「企業決算は外してほしくない」といった、かなり矛盾した状況でしょうか..。しかし、今の株式市場の期待を裏切り、市場にとっては良くない方向にいってしまうのが最近の動向ですね。期待していた企業決算は大きくミスをし、経済指標は予想を上回る数字が出る…
さて、今回も株式市場にとってよくない内容の投稿を行っていきます!
小売大手のターゲット Q3決算はEPSで大きくミス!年末商戦も厳しい状況に
まさにターゲットショック再び!!
小売大手のターゲット(TGT)が発表したQ3決算は非常に悪い内容でした。
前年同期比の成長率は4.9%となります。
ポイント
しかし、さらに良くなかった理由としては『今後の見通し』です
ターゲットによると、
- 年末商戦の見通し
- 2023年以降の見通し
ともに悪いようで、通年ガイダンスを引き下げるという非常に悪い結果となりました。
決算発表後、株価も-前日の終値から-14%程度で推移しております。
小売の大手企業であるウォルマート(WMT)・ホームデポ(HD)の決算は順調だったようなので、ターゲットの1人負けという結果となりましたが、株式市場全体にも影響があったほど、悪い結果となりましたね。
企業決算としては、ターゲット(TGT)のみ悪かった結果となりましたので、まだまだ米国経済、特に米国の消費は底堅いということが分かる結果となりました!!
『米 小売売上高』は予想を上回る結果で7カ月ぶりの増加
さて、個人的に特に注目していた『米国 小売売上高』
ターゲットの決算同様、16日(米国時間)に発表されたのですが、結構良い数字が出てましたね。
市場予想の1.0%増加を上回る【前月比1.3%増加】です!
※なお、9月の売上高は、前月比0.0%増(改定値)の結果となります
商品別にみていきましょう!
商品別変動
- ガソリンスタンド:前月比4.1%増
- 自動車/部品:1.3%増
- 家具:1.1%増
- フードサービス:1.6%増
- オンライン・通信販売:1.2%増
- バー・レストラン:1.6%増
- 小売:0.2%減
- 家電:0.3%減
ガソリン価格の上昇や供給制約による販売が増えた自動車販売が、今回の指標を押し上げた要因となりました!!
しかし、予想を上回る数字を出してきた【米国 小売 売上高】
まだまだ米国経済および消費者は余裕がある、力強いということで、さらなる金融引き締めに動く可能性もあります。
ただ、ポジティブな考えをすると、高インフレや物価の上昇で、消費者のマインドは苦しいものの、回復を示しているということは、逆に経済が冷え切る前に、ソフトランディングをする可能性もあるという事でしょうか!?
何にせよ、今後発表される「消費者物価指数」「失業率」などの指数を確認していく必要性がありそうですね。。
まとめ
今回の「米国 小売売上高」は予想を上回り引き続き高い数字を出してきたものの、ターゲットの決算はボロボロであり、今後の米国経済の見通しをそのまま写し出しているような感覚になりました。
米国にとっては一番消費が活発になるといわれる年末商戦で、消費需要は落ち込むことが予測され、在庫を余らせないために、各社で値引き合戦が繰り広げられ、今後の企業利益を圧迫する懸念があります。
先日発表された消費者物価指数は「物価のピークアウト」として、今後は金利幅の縮小が期待されたものの、全体の指数を確認していくと、まだまだ道のりは遠いのかもしれません。