先週から本格化した米国の決算発表。
先週1週間のなかで1番の注目銘柄であったNETFRIX(NFLX)の決算発表がありました。
テクノロジー業界の中では一番早い決算発表となり、2022年4月に経験したNETFRIXショックの二の舞になるか様々な憶測もありました。
結果は売上・EPSはボチボチという結果になりましたが株価は上昇!
NETFRIXの最重要ポイントである会員数が予想を大きく超えた結果になったからです。
ストリーミング業界大手のNETFRIXの2022年第4四半期決算は、売上高で前年同期比2%増と、上場以来最低の成長率となったものの、新規会員の入会数が予想を大きく上回ったことで決算は好感された結果になり株価は大幅に上昇となりました!
2022年 第4四半期決算
発表された2022年第4四半期決算は以下の結果となりました。
第4四半期決算
- 売上:78.5億㌦(予想:78.5億㌦)
- EPS:0.12㌦(予想:0.45㌦)
- 新規会員数:766万人(予想:450万人)
特にEPSは大きく予想を外しておりますが、新規会員数の伸が予想を大きく上回り良い結果となりました。
今回のNETFRIXの決算がいつも以上に注目されたのにはもう一つ理由がありました。
その理由は新しい広告サービスが決算に反映される最初の四半期だったからです。
NETFRIXは11月から低価格帯の新サービスを開始しました。月額6.99㌦で「広告つきベーシックプラン」となります。
決算ではこの「広告つきベーシックプラン」の新規会員数は述べられておりませんでしたが、番組編成も功を奏し大きな新規ユーザーの獲得に成功したと述べられてました。
今後もユーザーが観たくなる良い作品を放映してほしいです。
心配な成長率
第4四半期はホリデーシーズンの有力作品の投入と新しい広告プランに伴い会員数は増加したものの心配なのは成長率です。
第4四半期の売上成長率は前年同期比で比較するとたったの2%。
2023年第一四半期の売上予想は81億7200万ドルと前年同期比4%増の水準となります。
今までNETFRIXはストリーミング業界を牽引する形で高い成長率に期待できるからこそ、株価も上昇していたものの成長率が低くなっているのが心配の種です。
今後も会員数は伸びると思いますが、低価格のプランが主流になってしまうと今後も成長率の拍車はかからないことが予想されます。
ポイント
パンデミックの終焉と金利上昇の圧力を受けて株価は大きく下落したものの、今後は利下げが控えており株価上昇は間違いないと思います。しかし今の成長率を見ていると、近いうち株価が上昇するタイミングではNETFRIX以上の成長率が見込める銘柄に投資家が向いてしまう可能性があります。
何とかストリーミング業界を牽引してほしいところです。
今後の見込み
NETFRIXでにわかに話題になっているのは「無断でのアカウント共有の廃止」です。
家族以外にアカウントを借りているユーザーや無断で視聴しているユーザーを削除できるようにするシステムであり、別料金での視聴調整を検討しているようです。
この取り組みは2023年3月までに施工されます。
本来、無断で視聴するのはダメなことは明らかではあるものの、私の周りでも実際にやっている方も大勢います。
おそらく、全ての人に支持される動きではなく、契約解除にシフトするユーザーも多くなる事が予想れます。
しかし、料金値上げのタイミング同様、ユーザーが観たいコンテンツがあれば結果的に戻ってくることも予想されてます。
結果的に、パスワードの共有を厳しく取り締まってしまうと一時的な会員減少にはつながるものの、最終的にはより多くの顧客が契約し成長すると予想されます。
ただ、低価格のプランが主流になってしまうことで大きな成長にはつながらないと思いますので、今後は新しい経営者のもと何とかサービスを転換してほしいと考えております。