ちょうど2年前の2021年9月。世界で衝撃的なニュースが話題になりました。
中国最大手の不動産開発企業「恒大集団」のデフォルト
ハイリスクなビジネスモデルから、強気の投資を続けた結果、資金繰りが厳しくなったと事からデフォルトに陥るといったニュースでした。
- 中国経済失速
- チャイナショック
- 世界市場の混乱
- 株価暴落
- インバウンド需要低下
様々なニュースが流れておりましたが、最近は特に大きなニュースも流れなかったため安心していたのですが、ついに米国で破産申請を行ったみたいですね。
負債総額はなんと50兆円!
参考までに2023年3月に承認された東京都の年間予算が8兆円です。
その4倍になりますからもの凄い金額です…。
中国国内第2位の恒大集団の経営が行き詰るという事は中国経済全体にも大きな影響が出る事は必須です。
もともと中国の経済は減速するといったニュースが流れておりましたが、今回の「恒大集団」のニュースで鮮明になった感じがしますね。
アリババを始めとした米国市場に上場中の中国系企業も大きく株価を落としてます。
影響が避けられない米国主要企業
さて、中国が経済失速になった場合、米国主要企業も大きな影響があります。
以前、中国政府が「ゼロ・コロナ政策」を行った際、様々な企業に影響がありました。
今回も中国経済失速となった場合、売上シェアや生産を中国経済に頼っている企業が大きな影響があるでしょう。
影響が懸念される米国企業
- アップル(APPL)
- ナイキ(NKE)
- テスラ(TSLA)
- キャタピラー(CAT)
最近発表されたアップルの決算では中華圏の売上高は全体の約20%にあたる157.6億ドル。ナイキの中華圏の売上高は全体収益128.3億ドルのうち約15%にあたる18.1億ドルが中華圏となります。
テスラも世界の販売売上249.2億ドルのうち、中華圏の売上が20%強を占める57.3億ドルと大きなマーケットでもあり、生産面でも重要度を増しています。
「テスラ 上海 ギガファクトリー」
上海工場では年間60万台ほどの生産が可能ですが中国の景気後退という事であれば、販売台数の減少や上海工場の稼働の問題などテスラは生産面での影響も出てきそうです。
中国恒大集団の破産申請。それは中国経済だけでなく米国市場にも大きな影響を与えそうです
恒大集団の破産申請は日本にも影響
パンデミックがひと段落したと思った矢先の中国経済の失速。
中国経済の失速により日本にも大きな影響はあります。
アップル・ナイキ・テスラ同様で中国シェアの高い企業です。
まず「三越伊勢丹」「高島屋」などの大手百貨店はインバウンド需要の減少で影響が受けやすいでしょう。
そして中国の売上シェアが高い日本を代表する大手企業も影響を受けるのは必須です。
中国売上シェアが高い企業
- TDK
- 資生堂
- 東京エレクトロン
- 日本電産
- ユニクロ
これらの企業は中国市場の売上比率が高い企業でもあります。
中国経済の減速が起きた場合、売上の減少が起こる事は間違いありませんね。
中国恒大集団の破産申請は中国・米国だけにとどまらず我が国日本にも大きな影響を及ぼしかねないのです。
今後、中国政府が介入に入るかなど注視しないといけません。